医療DXの目指す姿(連載1)

DX Column

coronavirus dashboard with map and statistic

DXとはデジタルによってソフト化され、それが新たな姿に再構築されること

DXの本質について本コラムで紹介してきたが、ハードウェアによって定義されてきた既存の社会システムがデジタルによってソフト化してきているという事実がある。

このデジタルシフトはニューノーマルなあり方をする社会を見出しただけでなく、もともと世界が進んできたデジタルシフトを加速させる結果となった。

環境負荷の面ではポジティブなインパクトが見出されたわけであるが、人間社会のデジタルシフトにおいては、デジタル化による効率化や新たなつながりという側面、および広義のデジタルデバイドという意味では、デジタルの中にあっても特有のアイソレーションが発生したり、そもそものデジタルへのアクセスが乏しいゾーンにおいては人との接触が低減することで社会生活そのものから孤立をしてしまい、結果高齢者のQOLや密接に関連する精神疾患の進行にも大きな影響を及ぼすことになった。

本連載では、医療とデジタルの融合によるポジティブインパクトについてまずは理解をしたうえで、社会実装に向けたチャレンジを整理し、北欧諸国や中国などのケースも踏まえながら、日本における目指す姿について追及をしていきたい。

医療とデジタルの融合によるポジティブインパクトについては、例えば時計型のウェアラブルデバイスによって、救急疾患が発生する前に未然に波形から異常を検知するというものである。

確かに、心疾患や脳卒中などの予後や応急処置によって対応できる治療を考えると、”未然に”ということがどれほど重要であるか、むしろ治療そのものと同等の価値を置くべき概念であることがわかる。

また、またコロナ罹患者のモニタリングも社会課題である。膨大な患者やさまざまなリスクを抱えた患者を患者背景ごとに管理し、異常を見つけるということ、またそれらを患者や家族なりが、医療従事者にレポートすることは社会のペインがある。しかし、これらもデジタルデバイスで呼吸器の異変を検知する仕組みが開発されれており、これにより膨大な数の医療コスト、それは医療費用や医療従事者・患者・家族の負担も含め大きな恩恵を受ける機会が用意されている。

次回以降はこれらのデジタルによる恩恵にフォーカスしたページを記載する。

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